故人を偲ぶ。
今は亡き親友である。
彼のおばあちゃんとわたしのおばあちゃん
いとこである。
だからうちらははとこだよ。
って一方的に言われて始まる。
小学校ではサッカーやってた。
今も忘れない。
うちらの学校は無敗
奴の学校は、なめたらやられる。
相当強い
そんな緊張感から始まる。
始めからやられた。
俺めがけてボール蹴ってきた。
そういう手か。
汚い手を使うなと思ったが
それくらい強いうちらに勝つ方法である。
それが奴との初対面である。
当時は知らない。
高校から仲良くなる。
奴は野球部でわたしはサッカー部
奴の親父とうちの亡き親父は親友だ。
それも奴から聞いた。
うちの親父は野球では名をはせたので
奴はうちの親父を尊敬している。
知らないけれどね。
わたしの記憶は4歳である。
高校を卒業してから
わたしの友人と仲良くなる。
そして、そのわたしの友人のお店で
働くことになる。
その友人は、父が昼は喫茶店で夜はバーをやっていた。
そんな関わりがあるのだが
10年ほど前のある時、突然に電話してきて
もう関われない。
連絡もしないでくれと言われた。
それ以来、連絡はしていない。
わたしだけではなくて、みんなにそうしていたようだ。
来ないでくれと言われたら行けないよ。
それでも奴には恨みはない。
むしろ感謝している。
いつも誕生日になると奴から連絡が来る。
「うのちゃん、誕生日おめでとう。」
それだけの連絡である。
毎年、ず~っと。10年位かな
始めは気持ち悪かった。
何でするのか聞いた。
嫌なら止めるよ。
誕生日の日に電話来ても嫌な人居ないだろう。
何でするのか理由はさておき
そんなことするの奴ぐらいだ。
みんなの誕生日を覚えているんだよ。
しかも頭で。メモとかではない。
そんな奴が逝ってしまって悲しくてしょうがない。